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さざなみ



男女、それぞれの立場から、見聴きするにつれ、我が身を振り返ってしまう、鋭い描写の数々に、まったく、奇をてらう事なく、さり気なく、的確な映像表現を積み上げるうちに、土曜日、パーティー当日に、話は進んで行く。

夫婦愛を、高らかに謳いあげる趣旨なら、ジェフの来客者へのスピーチは、暖かい涙を呼ぶものなのだが、逆に、映画の中の招待客の咽び泣く様を、懐疑的に捉えられるところに、監督の意図が、モノの見事に作用して、極めつけは、ケイトに扮し、70歳にして、米オスカー主演女優賞初ノミニーとなった、シャーロット・ランブリングが、二人の思い出の曲、「煙が目に染みる」で、ダンスをしている間の、うつろう「表情」。

見た人それぞれに、今後のこの夫婦の行く末や、自分自身をも、かえりみさせる。

言葉以上に、重く語り掛けてきます。特殊効果も、必要以上に騒がしい劇伴もない、脚本と、カメラと、演出と、そして、主演女優の見事な演技だけで出来上がった、名シーンでした。


「煙が目に染みる」もそうでしたが、夫婦二人の思い出の曲が、登場人物も、耳にしている状況下で、掛かります。

その中の一曲に、タートルズの「ハッピートゥギャザー」が、在るけれど、これまた、曲名とは裏腹のカタチで使われて、皮肉に、響きます。

余談ですが、ウォン・カーウァイ監督の「ブエノスアイレス」では、希望の象徴のように、聴こえた曲だったけど。


見終わると、冒頭に黒味の画面に、響いていた機械の「切り替え音」が、思い起こされるのですが、まさに、あそこが、ケイトの結婚45周年目のターニングポイントだったんでしょうね。
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